賃貸派の夫婦が、育児に困って持ち家派に
「ずっと賃貸で良いよね。」
持ち家派VS賃貸派の論争がネットや雑誌で繰り広げる中、私たち夫婦の考えは賃貸主義でしたので、一生家を買わずに終わるつもりでした。
ですので、次の引越し先も、もちろん賃貸。
自分たちの住める範囲の中で、好きな土地に移っていくつもりでした。
子供が大変過ぎて、親の手助けが必要
陣痛3日間、苦しみに苦しみぬいた末に産まれてきたわが子は元気な男の子。
新生児のころから火のついたように泣く子どもで、泣き過ぎて声が枯れることもあるほどでした。
新生児期
ずっと抱っこ要求してくる子で、夜もまともに寝てくれません。
よく寝ても2時間ほどです。
昼寝も床の上にはおらず、常にに抱っこ。
良くて膝の上で眠ります。
首がすわり、寝がえりをするようになると、寝がえりの姿勢から元に戻れず泣きわめく日々。
腰が座るようになると、ひとりで遊ぶのかと思いきや、私がそばにいないと泣きだします。
- ひどい後追い
- ベビーカー乗車拒否
- 外に出る時も常に抱っこ
- 離乳食拒否
なに一つとして「手のかからない項目がない」子どもでした。
育児に疲れた母親の私
そのような状況で育児に疲れ切ってしまったのが私です。
主人の帰宅は毎日遅く、何の手助けも期待できません。
ベビーシッターを雇うお金もない、一時保育に預けても泣きわめいて大変で、「早く帰ってきてもらえませんか」と言われてしまう始末。
実の親は電車で3駅先に住んでいますが、毎日通える距離でもありません。
溜まりに溜まりかねた私が、主人に訴えたのが「実家の近くに引越しさせてくれ」でした。
唯一、子どもを数時間みていられるのは、実の親だけだったからです。
賃貸への引越しのはずが、持ち家話へ
こうして引越しを決めた私たち家族ですが、まず探したのは「引越し先」です。
しかし、実家近くの不動産屋に相談したところ、
「賃貸より、持ち家のほうが、将来的に資産にもなる。マンションは経年劣化する一方だけど、土地を買って家を建てれば、土地の価値はそうそう下がらない」
と説得されました。
たしかに、実家のある土地は、全国的に見ても人口密度のものすごく高い土地で、これからも人が増えて行くであろう土地です。
土地の値段もあがることはあれ、下がることはないと言われている土地です。
不動産を持っていれば、将来的に資産として、子どもに受け継ぐこともできる…
不動産屋の言うことも、もっともだと思いました。
こうして、引越し先が「賃貸マンション」から「土地を購入して建てた新築戸建て」に変わっていったのです。
土地が見つからず家を建てられない
子育てに行き詰まり「このままでは母子ともに病んでしまう…」そうだ、実親の手をかりよう!
そう決めて実家近くに引越すことにした私たち家族。
そして、「どうせ引っ越すなら土地を買って家を建てよう!」と決めたあたりまでは良かったのですが、そこから全く進まないのです!
問題は「土地がない」ことでした。
土地が空いてない
全国でも5位以内に入る、人口密度の高い土地に実家はあります。
近辺に引越したいのですが、当然、土地なんて余っていません。
父親と仲の良い不動産屋に「良い土地がでたらすぐに教えてくれ」と頼んでおいても、2カ月経っても半年経っても音沙汰なしでした。
建築会社探しも・・・
土地探しと並行して、建築会社も探しました。
スーモカウンターという、工務店と個人を引き合わせてくれる紹介システムがあります。
これを利用して、数社と会い、その中の一社と話しを進めていました。
土地探しもしてくれる工務店だったので、何度か土地も紹介してもらいました。
ですが、立地はどれもいいのですが、どの土地も高い…
坪単価90万をくだらない土地ですので、どれもこれも土地だけで2000万以上、安くて1500万します。
そんなにお金があるならベビーシッターでも雇いますし、ここまで苦労してませんよ…
ということで、見つけて頂いた土地、すべてお断りさせて頂きました。
どれだけ実家に近くても、どれだけ便利な立地だったとしても、やはり出せるお金には限界があるのです。
ついに土地が見つかる
もしかして、このまま土地が見つからないのでは?
こんなことなら、賃貸を探した方が早かった?
そう思って落胆していた、8カ月目のことです。
ついに見つかりました!
不動産屋が「ものすごく狭いですけど、家は建てられます」と紹介してくれた土地が、実家から徒歩2分!
公園も近く、スーパーも近い、狭い以外は最高にいい土地でした。
さっそく工務店に「すごく狭いですけど、建てられますか?」と連絡をしてみました。
工務店も最速で図面を作って「3階建にするなら十分暮らせる家が建てられます」というお返事をくださいました。
図面を見ると、狭いとは思えないほど、使い勝手の良い家に思えました。
こうして、土地契約の決意をしたのでした。
土地を紹介されてから、決めるまで1週間もないほど、即決に近い形で土地の契約でした。
着工開始と退去届
ようやくと土地も見つかり、工務店が作成してくれた最終的な図面にOKも出し、マイホームの話が進み始めました。
急にバタバタしましたが、
- 内装など細かいところも決めて
- 工務店との契約書にサイン完了
すると、いよいよお金のやりとりです。
住宅ローンの審査は?
「ローン審査がとおりにくい」
という話しをよく聞きますが、ローンは工務店提携の銀行ですんなり通り、あまり苦労しませんでした。
銀行でのやり取りも、不動産屋が手際よくすすめてくれたので、問題なく終わりました。
普段、銀行窓口しか利用しませんので、商談ルームで話しをするのは新鮮で楽しい経験でもありました。
地鎮祭
お金の支払いが終わり、いよいよ土地が主人名義になりました。
土地の契約完了した日に「地鎮祭」を行い、工事着工してもらいました。
この時にちょうど、土地の前所有者が、ご近所へ挨拶にまわられている横で地鎮祭を行ったので、ちょっと気まずい雰囲気ではありました…
土地の調査をしたところ、あまり丈夫な土地ではなかったようで、土地の補強に予想以上の時間がかかると言われました。
簡単な時系列
ちなみに土地の話しが出たのが12月末です。
土地購入を決定し、ローン会社を決めたり、工務店と打ち合わせをしたのが1〜3月。
最終的には、
決済と着工が3月末、完成予定は7月頭です。
忘れずに退去届
引越しが8月になると、8月分の賃貸家賃を払わなければなりません。
7月中には必ず完成することを何度も確かめた上で、賃貸オーナーには退去届を「7月末退去」で提出しました。
ここの見定めは家賃1ヶ月分がかかっているので、非常に大事です。
以前、主人が一人暮らしをしていましたが、住んでいたところに「退去届」を出すタイミングが遅れてしまい、1カ月余計な家賃をとられたそうです。
私たちが住んでいたマンションは家賃9万。
住んでもないのに払うとなると大きな痛手です。
余計なお金を払うことがないよう「退去届」だけはきっちりと忘れず出しました。
着工後は静かに準備を進める
着工してしまえば、もうこちらができることはありません。
こちらができることと言えば、
- 引越しの準備をすすめたり、
- たまに現場を見に行って差し入れをするくらい
です。
あとあるとすれば、7月完成予定と言われたけど、できるだけ早めに出来上がったらいいのにな…と願うくらいです。